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CURRICULUM カリキュラム

さとのば大学では、
プロジェクト学習をカリキュラムの主軸とし、
自分を活かしながら
小さくやりたいことをカタチにしていくことを
学び方のベースとしています。

「プロジェクト学習」とは、知識を詰め込むだけの受け身な学習方法ではなく、学習者が自ら問題を発見し、解決することを重視した能動的な学習方法です。私たちはつい、すぐに答えを探してしまいますが、「これが答え」と結論を出す方法ではなく、「答えって何だっけ」と本質に迫る方法を学んだり、自分たちで問題を考えて自分たちで学び方を考えることを大切にしています。
各学年ごとにSATONOVA WAYのアプローチで地域を題材にした演習に取り組みながら、マイプロジェクトを無理なく段階を追って深めていけるような設計になっています。また、各学年ごとに地域を移動することにより、マイプロジェクトを実践するのに相応しい地域の環境を選択できます。

カリキュラムMAP

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マイプロジェクトとは

さとのば大学では、『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版』共同発起人であり、さとのば大学名誉学長を務める井上英之が提唱してきた「マイプロジェクト」という考え方を大切にしています。
プロジェクトの一般的な定義との違いは、ゴールとなる“ほしい未来“も自ら探し、リソースも自ら発掘し、一歩目を踏み出すタイミングも自分次第という、誰からに頼まれたからではなく、自分の思いや願いを起点としてプロジェクトを立ち上げていくこと。とはいえ“マイ“といっても、自分ひとりで完結するのではなく、まわりの仲間に思いを語って輪を広げていきながら、「そもそも自分は何を求めていたのか」「そもそも他者は何を求めていたのか」という深めの振り返りを繰り返し、次のアクションへとつなげてゆきます。

マイプロジェクトレベル表

"わたし"の願いを起点に、ほしい未来を共創していくマイプロジェクト。その立ち上げから広がりまで、それぞれの経験値を10段階で整理したものが「マイプロジェクトレベル表」です。例えば「Lv.0 そもそも「なにかしたい!」と思った経験がない」学生が、"発起の壁"を超えるための「ミニイベント演習(1年)」、「Lv.3 マイプロジェクトを続けた経験がある(しかし、お金を得る方法がわからない)」学生が、"対価の壁"を超えるための「コアキナイ演習(2年)」など、各年次の演習を通じて次のステージへの挑戦を重ねていきます。

さとのば生のあり方の指針 SATONOVA WAY

さとのば大学では「共創」の土台である「I / WE」「内向き / 外向き」という2軸をもとに、次の4つのアプローチで整理し、カリキュラムデザインの柱であるSATONOVA WAYを定めています。これらの2軸は二項対立ではなく重なり合い、順番に起こるものではなく同時に起こっています。さとのば大学の卒業生は、この2軸のバランスに優れているからこそ、未来共創人材として、自分や他者、地域の資源をいかしながら、多様なステークホルダーとともにこれからの社会をつくっていくキーパーソンになります。SATONOVA WAYと 16のコンピテンシーをベースに、成長指針を独自のルーブリックで明確化し、学生・連携地域・大学とで共有することで、未来に資する人材を育成していきます。

  • I(わたし)/WE(わたしたち)

    対話やリフレクションを繰り返すなかで、“わたし”の範囲が広がり、だんだん“わたしたち”になっていく。エゴイストのようにひたすら自分の意見を押し付けることもなく、かといって、事なかれ主義者のように自分の意見を押し殺すでもない。自分のことを理解する方法を知っているからこそ、他者の背景を理解しようとすることができる。ひとりひとりの問題意識は、システム全体の問題の反映であることを自覚し、より大きな視点で解決策を考えようとする。それぞれに強みや弱みがあるからこそ、自力と他力を掛け合わせて、ひとりではできなかったアイデアを実現できる。わたしは、わたし。わたしは、わたしたち。

  • 内向き/外向き

    植物が成長に合わせて、しっかりと根を張るように、外に向かうためには、内向きに力を蓄える必要がある。ソーシャルイノベーションの理論として知られる『U理論』では、「変革者としての我々の行動が成功するか否かは、何をするか、どのようにするかではなく、どのような内面の場から行動するかにかかっている」と指摘している。何かを形にしようとするとき、無意識の価値観やメンタルモデルといった内面の場が投影されていくとすれば、そのパターンに自分自身が気づいていることが重要になる。「わたしはどんな可能性を秘めているのか」「わたしたちの手元には、すでに何があるのか」。↓の質が、↑の質を決める。

4つの方法での成長実感

さとのば大学では、いわゆる「単位」や「評価」はありません。そのかわりに、4つの方法で自ら成長を実感する仕組みになっています。
プロジェクト実践にあたり、必要なSATONOVA WAYの4要素・16のコンピテンシーでできたこと(到達度)、得意なことを定期的にみつめ直します。
また、日本全国の地域に暮らす在校生と繋がり、講師からの理論のインプットや対話によって、プロジェクト実践のヒントを得たり、フィードバックをもらいながら、マイプロジェクトを深めレベルを上げていきます。

講師紹介

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副学長(カリキュラムデザイン担当)/メイン講師

兼松 佳宏

1979年生まれ。ウェブデザイナーとしてNPO支援に関わりながら、「デザインは世界を変えられる?」 をテーマに世界中のデザイナーへのインタビューを連載。 その後、ソーシャルデザインのためのヒントを発信するウェブマガジン「greenz.jp」の立ち上げに関わり、10年から15年まで編集長。16年より京都精華大学人文学部特任教員として、ソーシャルデザイン教育のためのプログラム開発を手がけ、現在は地域を旅する大学「さとのば大学」副学長としてカリキュラムデザインを担当。著書に『ソーシャルデザイン』『beの肩書き』、連載に「空海とソーシャルデザイン」など。秋田県にかほ市出身、長野県北佐久郡在住。現在、高野山大学大学院修士課程(密教学専攻)在籍中。

担当講義 /「未来共創概論(通年)」「マイプロジェクト演習(1年)」ほか

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メイン講師

西塔 大海

1984年生まれ。合作株式会社取締役。本と山と温泉が好き。大学院時代に東日本大震災の被災地にて震災復興事業の立ち上げに参画。その後、福岡の里山に移住。地域おこし協力隊として、移住促進、関係人口、空き家活用などの活動を開始。地方創生に関わる人材活用制度設計の専門家として、総務省地域おこし協力隊や地域プロジェクトマネージャーなどの制度づくりに携わっています。北海道から九州まで全国30以上の地方自治体で活動中。2020年には合作株式会社を創業。リサイクル率日本一のまち・鹿児島県大崎町にてサーキュラービレッジ構想も展開しています。特に企業版ふるさと納税を通した、地方自治体と都市部企業の共創事業の創出をサポートしています。総務省地域おこし協力隊アドバイザー、慶應義塾大学SFC研究所上席所員。

- MESSAGE -
自分が生きたいと思える場所で、自分らしい仕事をつくりたい。そんな学生のために必要なことを講義でお伝えしています。正解を暗記するような学びではなく、みんなで持ち寄った経験やアイディアをもとに「答えのない問い」に向き合っていく時間です。私はこれまで地域おこし協力隊制度を通して、全国のローカルで活躍する人々のサポートを300人以上行ってきました。社会課題と関わるようになると飛び上がるようなワクワクもあれば、悔しくて寝れない夜もあります。一人では太刀打ちできないことばかり。学び合えるコミュニティが必要だと考え、さとのば大学で講義をしています。不登校だった私の高校時代にも、こんな環境があったら良かったと思います(笑)

担当講義 /「地域コーディネーター論(3年)」

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メイン講師

高橋 真

大阪出身。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了。カルチュア・コンビニエンス・クラブ→20世紀FOXホームエンターテイメントジャパン→CHINTAIに勤務。仕事では主に新規事業企画・プロジェクトマネジメント・マーケティングに従事。誰もがその人らしくイキイキと過ごせる社会の実現をめざしNPO法人アクセプションズの理事、共生社会が学べるゲーム『ワンダーワールドツアー』製作委員会代表、障がいがある子と親のための小学校就学支援プロジェクト『みんなで就学活動』代表等で活動。学術領域では東京大学大学院教育学研究科付属バリヤフリー教育研究開発センターの協力研究員、法政大学特任講師、東京医科歯科大学非常勤講師など。お酒と美味しいアテが好き。

担当講義 /「基礎的ツール&思考法(通年)」

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メイン講師

嶋田 匠

1992年、東京生まれ。慶應義塾大学で、人的資源管理論を専攻。学生時代は、原宿キャットストリートで「無料相談屋」として1000名を越える人の相談に乗る。大学卒業後、2015年に株式会社リクルートキャリアに新卒入社。約3年間リクルート代理店の経営支援に従事し、独立。2018年、日替わり店長のソーシャルバー「PORTO(ポルト)」を有楽町に開業。その後、北品川と日本橋に店舗を展開。2019年、コアキナイ(個商×小商)を育む社会づくりプロジェクト「コアキナイ」をはじめる。4ヶ月でコアキナイをつくる少人数制のゼミや、お互いのコアキナイを育み合うコミュニティ、コミュニティの拠点となる2つのシェアハウス、コアキナイを差し出すガレージなどを運営。その他、「さとのば大学」では「コアキナイ演習」など、自分とつながったプロジェクトづくりの講義を担当。

担当講義 /「マイプロジェクト演習(2年)」

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メイン講師

岡野 春樹

一般社団法人長良川カンパニー代表理事。1989年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、大手広告会社に入社。自治体のブランディングや官公庁の広報に携わるかたわら、日本各地を旅する「Deep Japan Lab」を設立。その旅の活動で岐阜県郡上市との縁ができ、夜の川に入って鮎をとった経験から、源流域に魅了され郡上市に移住。現在は家族5人で暮らしながら、源流の御師となることを目指し法螺貝を吹いたり、ホラを吹いたりしている。

担当講義 /「未来共創演習(2年)」

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メイン講師

谷 明洋

1980年、静岡市生まれ。天文少年→農学修士→新聞記者→日本科学未来館の科学コミュニケーターを経験。異なる分野で重ねてきた「科学する」「伝える」「対話する」を応用し、現在は設計事務所で「都市を科学する」仕事に従事しつつ、フリーランスの科学コミュニケーターとして活動している。科学の視点で得られる「世界観」と、個人の「生き方」や「価値観」の両方を大切にしながら、さとのば大学でも人や地域との「出会い」と「学び」を楽しんでいる。

担当講義 /「リフレクション(通年)」

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特別講師

大西 正泰

1970年徳島県生まれ。地域再生コンサルタント。元社会科教師。人口約1600人という四国で最も人口の少ない町(徳島県上勝町)で、役場と連携し、過疎地でも起業できるインターンシップ制度を実施。2012年以降40近くの新規事業が生まれる土台づくりの支援を行なった。 2018年には中小企業庁から「創業機運醸成賞」を受賞。 経済産業省の「地域創業促進支援研修」をはじめ、全国各地で自治体向けコンサルディング及び地方創生に関する講演を行っている。

担当講義 /特別講義

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特別講師

田原 真人

早稲田大学物理学及び応用物理学専攻博士課程中退。「反転授業の研究」代表。Zoom革命代表。国際ファシリテーターズ協会日本支部理事。Flipped Learning Global Initiativeアンバサダー。2017年から、完全リモートの生命的な組織「与贈工房」を作り、約20名で協力して働く。周りの世界と関わりながら「この組織がこの世界に存在する意味」が見えてくると、組織の内部から活力が溢れてきたことから、コミュニティが自己組織化するプロセスを体系化する。

担当講義 /特別講義「カオス耐性を身につける」

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特別講師

原田 優香

1994年京都府生まれ。社会福祉士(208770号)・精神保健福祉士(第76385号)
カウンセリングやアサーション領域に関心があり、安心できるオンラインコミュニティを基盤にして、 参加者が「安心して悩みや生きづらさを吐き出せる」ことと、他者からのフィードバックや声掛けによって 「自分の特性を言語化」していく「ジブン研究」を実施。仕事は、イベント企画運営、プロジェクトマネジメント、コミュニティづくり、組織運営、ワークショップ運営など。

担当講義 /特別講義

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特別講師

吉田 忍

東京理科大学大学院 理工学研究科修士課程修了。ビジネスコーチ。ハウスメーカーに入社後、海外アウトソーシングのプロジェクトメンバーとして、東南アジアに出向し、10年間で1000人規模の事業拡大を手掛ける。その後、プロビジネスコーチとして10000人以上のビジネスパーソンに【働きがい】から【生きがい】へシフトした、組織活性化のためのコーチングプログラムを提供している。また、NPOいきはぐでは、学校の教員向けのコミュニケーションセミナーも多数実施している。

担当講義 /特別講義「学びとウェルビーイング」

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特別講師

はたなか みどり

新卒フリーランスとしてのキャリアを捨て、「夢の続きを生きよう」と決意し2020年3月より"シンガーソングライター"として活動を開始。"この社会や自分の中にある小さな声"を中心に歌にする。2022年と2023年には「全国路上ツアー」と称して、全国50箇所を巡るツアーを開催。2022ファイナルは「月見ル君想フ」総動員100名突破、2023ファイナルは「Star Pine's Cafe」で来場100席満員御礼sold out。夢はapbank fesで「toU」という楽曲を歌うことと、2026年に渋谷公会堂で単独公演を行うこと。また、2021年より「ICHIFES」も発起人として主催。

担当講義 /「さとのば的ツール&思考法(通年)」(NVC)

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特別講師

福谷 彰鴻

在阪ベンチャー経営企画、米国ヘルスケア企業マーケティング部門等を経て、SoL(組織学習協会)にて『学習する組織』著者でMIT上級講師ピーター・センゲの各種ワークショップの運営をサポート。10年にわたってセンゲに直接師事し、継続的なメンタリングを受けている、自称「門前の小僧」。複雑な世界を複雑なままにとらえる思考体系「システム思考」を、普段使いの言葉やツールを使って、6歳から大人までを対象に解説する。

担当講義 /「さとのば的ツール&思考法(通年)」(システム思考)